Kifu Talk①:寄付、共感、そして信頼

コラム

(公財)日本非営利組織評価センター(JCNE)の瀬上倫弘(せがみ ともひろ)です。

グッドギビングマーク制度は、寄付や助成などの支援が非営利団体やその活動のために集まり、市民社会の実現を目指す制度だと信じて、およそ2年間、制度開始に向けて準備してきました。

私はこれまで15年あまり、非営利活動や寄付にかかわってきた経験があります。そこで、新たに開始するグッドギビングマーク制度のサイトで、寄付への思いを込めた「Kifu Talk」を、あまり堅苦しくなく、お話ししたいと思います。これからこのコラム「Kifu Talk」に、お付き合いいただけますと嬉しいです。

いきなり「そもそも寄付とは」と大仰に語り始めるのも口幅ったいので、私の直近の寄付経験について、まずお話したいと思います。

今年の2月下旬の土曜日に、東京都中央区京橋で、「徳島市地方創生MTG(ミーティング)」というイベントがあり、参加してきました。徳島市とNPOの協働についてのトークセッションやブースイベントが開催され、30人程度が参加していた、和気藹々とした、とても温かな感じが漂うイベントでした。私はその日の夜に自宅で、そのイベントに参加していた「NPO法人Creer」(以下Creer)という団体に、オンラインで寄付をしました。皆さんも似たような経験はないでしょうか?イベントや会合に参加して、参加団体の話を聞いて「応援したい!」と思って、その場で募金箱に募金したり、売上の一部が寄付になる商品を購入したり、あるいはオンラインで寄付をしたという経験。

私はどうしてCreerに寄付をしたのでしょうか? Creerの活動に共感し、応援したいと思ったからなのですが、では

①なぜ共感したのか?他にも参加していたNPO法人はあったのになぜその団体なのか?

 そして

②なぜ寄付までしようと思ったのか?

 さらに

③そこに信頼はあるのでしょうか? 

この3つの視点からCreerへの寄付経緯を振り返ってみることで、これまで私が考えてきた寄付と共感(そのシステムとメカニズム)、またそこに信頼はどういった関係性を持つのか、少し考えてみたいと思います。(続く)

公益財団法人 日本非営利組織評価センター 事務局長 瀬上倫弘

■プロフィール

瀬上  倫弘(せがみ ともひろ)

民間企業にてゼネラルマネージャーを務めた後、2012年からファンドレイジングや非営利団体の組織運営に携わり、2023年5月に公益財団法人日本非営利組織評価センター(JCNE)に入職し、2025年4月より現職。また研究にも従事し、博士論文は「NPO法人のファンドレイジングにおける『共感メカニズム』についての考察-横浜市の事例研究からみた共感媒介要素と地域性-」。研究テーマは非営利活動促進のための経済、政策、組織に関する考察とその体系化。

横浜市立大学 客員研究員。東京学芸大学附属国際中等教育学校 非常勤講師。日本NPO学会 理事。NPO法人こまちぷらす 監事、NPO法人日本補助犬情報センター 監事、NPO法人エンパワメントかながわ 監事。寄付白書発行研究会 委員。

博士(学術)(横浜市立大学)、日本評価学会認定評価士、日本ファンドレイジング協会認定ファンドレイザー・社会貢献教育ファシリテーター、オルタナ認定サステナ経営エキスパート。共著『日本の寄付を科学する―利他のアカデミア入門』(2023)明石書店

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