【インタビュー】グッドギビングマーク認証団体インタビューVol. 2:認定特定非営利活動法人 ポパイ
お知らせ
公益財団法人 日本非営利組織評価センター(以下、JCNE)は、認定特定非営利活動法人 ポパイに対し、グッドギビングマーク認証式を2026年1月に行いました。
認証式後には、JCNE業務執行理事・山田泰久より、グッドギビングマークを取得したきっかけや、今後グッドギビングマーク制度に期待することなどについて、ポパイへのインタビューを実施しました。

(左から)認定特定非営利活動法人 ポパイ 理事長 山口 未樹氏、事務局 藤川周子氏
インタビュー 訊き手:
(公財)日本非営利組織評価センター 業務執行理事 山田 泰久

山田:
認定NPO法人ポパイ様は、愛知県名古屋市で障害福祉サービスを提供されている団体です。福祉にとどまらず、アート活動や音楽活動など、非常に幅広い取り組みをされています。
認定NPO法人ポパイ様の活動について、障害福祉サービスをはじめ、アート活動や音楽活動なども含めて、団体の全体像をご紹介いただけますでしょうか。
山口:
ポパイの理事長を務めております、山口未樹と申します。
理事長職は、前任の理事長から引き継ぎ、私で2代目となります。法人としては、2005年に法人格を取得し、2006年より事業を開始いたしました。今年でちょうど20年という節目の年を迎えております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
藤川:
ポパイで事務を担当しております、藤川周子と申します。
今回、グッドギビングマークの申請に関わる事務手続きのほか、日頃の法人運営に関する事務全般や、補助金関連の業務などを担当しております。どうぞよろしくお願いいたします。
名古屋弁「MO-YA-CO=もーやーこ」に込めた、関係・価値観・可能性への想い
山口:
ポパイでは、障害福祉サービスを軸としながら、農業、スポーツ、アート事業など、さまざまな分野で活動を展開しています。主な事業としては、障害福祉サービスに加え、芸術活動や地域とつながる活動などを行っています。
芸術活動を始めた背景には、障害福祉における支援のあり方に対する問題意識がありました。当時、軽作業を中心とした支援事業が主流であることに疑問を感じ、「もっと一人ひとりの表現や可能性を引き出せる支援ができないか」と考えるようになりました。
そうした中、2011年にアーティストを招いたワークショップを約半年間実施したことが、大きな転機となりました。
実際に取り組む中で、アートを通じた支援が、利用者の表現力や主体性を引き出す有効な手法であることを実感し、現在では法人の支援方針の一部として定着しています。

ポパイウェブサイトより引用:https://www.mo-ya-co.info/our-concept
旧制度のベーシックガバナンスチェックからグッドギビングマークへ、ポパイが信頼性を示し続ける理由
山田:
グッドギビングマークを取得されたきっかけについてお伺いしたいと思います。
ポパイ様は、2023年に旧制度である「ベーシックガバナンスチェック」を受けていただいており、新たにグッドギビングマーク制度が開始された後も、継続して組織評価を受けてくださっています。
そこで、今回あらためてグッドギビングマークを申請・取得された理由についてお聞かせください。
山口:
旧制度であるベーシックガバナンスチェック制度から引き続き組織評価を受けました。
きっかけは、補助金申請の際に「ベーシックガバナンスチェック」を求められる項目を目にしたことでした。
組織評価を受診した主な目的は、補助金申請時における団体の信頼性を高めることです。
第三者評価を受けることで、外部の方々に「信頼性のある団体である」ということを客観的に示す裏付けになると考え、評価の受診を決めました。
その後、制度がグッドギビングマークへと変わってからも、この考え方は変わらず、引き続き認証を取得することにしました。

ポパイが「寄付を受けるに値する団体」であることを客観的に示す
山口:
ポパイは認定NPO法人として、10年以上にわたり活動を続けてきました。
寄付や支援については、金銭的な寄付に限らず、アイデア寄付やコラボレーションによる支援など、さまざまな形で関わっていただいています。
寄付の件数自体は決して多いわけではありませんが、法人運営においては「信頼」という面で非常に大きな意味を持っていると感じています。
特に認定NPO法人として、社会からどう見られているか、どのように評価されているかは、活動を継続していくうえで重要な要素です。
最近では、助成金の相談に加え、寄付に関するご相談やお声がけをいただく機会も、少しずつ増えてきました。
そうした中で、「この法人は寄付を受けるに値する団体なのか」を客観的に示す材料が必要だと考え、第三者評価であるグッドギビングマーク制度を受診しました。
NPOの信頼と透明性を“見える化”する、第三者認証「グッドギビングマーク」への期待
山田:
グッドギビングマークの活用のイメージなどがあれば、ぜひお伺いしたいと思います。
山口:
今後、グッドギビングマークに期待していることとして、まずNPOが抱える共通の課題があります。それは、NPOという存在自体の社会的認知が、まだ十分とは言えないという点です。どれだけ良い活動をしていても、自分たちだけでその価値をアピールすることには限界があり、結果として資金獲得につながりにくいという現実があります。
また、認定NPO法人を取得したからといって、寄付が劇的に増えるわけではない、というのも実感としてあります。
だからこそ、団体自身の発信だけではなく、第三者による評価や認証の仕組みが必要だと感じています。
障害福祉の現場は、どうしても閉鎖的になりがちな側面があります。外部との連携や社会参加を広げていくためには、「信頼性」や「透明性」が欠かせません。
その点で、グッドギビングマークは外部の目を入れる仕組みであり、自分たちの活動を客観的に見つめ直すための装置だと捉えています。
単なる認証にとどまらず、専門的な視点から「ここはもっと開示した方がよい」「ここは改善が必要」といった、厳しくも建設的な助言をいただけることを期待しています。
自己評価だけでは伝わらない時代だからこそ、第三者評価を通じて、団体の「信頼性」と「透明性」を高めていきたいと考えています。
おわりに(JCNEより)
旧制度ベーシックガバナンスチェックからグッドギビングマークへ。
制度が変わっても、ポパイが組織評価を受け続けてきた背景には、「寄付を受けるに値する団体であることを、客観的に示し続けたい」という一貫した姿勢がありました。
NPOのみなさまにとって、グッドギビングマークが信頼を積み重ねていくための選択肢の一つとなることを願っています。
NPOのみなさまへ │ グッドギビングマーク制度の詳細はこちら
https://goodgiving.jcne.or.jp/npo/
▶対談の全編は動画でご覧ください
記事では伝えきれない、グッドギビングマーク認証団体のリアルな声。
インタビューの全編を、ぜひ動画でご覧ください。
認定特定非営利活動法人 ポパイ

生活介護事業、就労継続支援B型事業、相談支援事業、居宅介護・短期入所、グループホーム、地域活動支援事業、自立生活援助を運営し、障害者の多角的なサポートを行っている。2013年7月には認定NPO法人格を取得し、業務内容について一層の適法・適切化を志向している。生活介護事業所のひとつ、2014年10月に開所したアトリエ・ブルートでは、アートを活動の主体とし障害者の芸術活動を直接・間接的に支援している。
作品の出品、ギャラリー等での展示、ワークショップの開催、ダンスや音楽等での出演を展開し、障害者の芸術的な可能性を広く社会に示すための様々な企画を展開している。
\THE POPEYE EFFECT〜ポパイ20周年感謝祭~/

2026年ポパイは20周年を迎えます。
✨ポパイの初期メンバーと共につくる3日間の感謝祭✨
THE POPEYE EFFECT
皆さまのお越しをお待ちしてます。「ほうれん草エフェクト」をどうぞお楽しみください。
◆開催期間 2026/03/12(木) 〜 2026/03/14(土)
グッドギビングマーク制度

グッドギビングマーク制度は、高い専門性と豊富な経験をもとにNPOの評価・認証事業に取り組んできた日本非営利組織評価センター(JCNE)が、適切なガバナンスを行っている組織であると認めた「信頼性の証」を示すマークです。
NPOが、認証機関の認証を得ることによって、ステークホルダーからのいっそうの信頼を高め、ミッションの実現にまい進していくことは、世界的な潮流となっています。
2026年2月2日時点で、グッドギビングマーク認証団体は、全国に26団体誕生しました。
公益財団法人 日本非営利組織評価センター

公益財団法人日本非営利組織評価センター(JCNE)は、国内全地域・全分野を対象とした民間唯一のNPO評価認証機関です。2016年の設立以来、1,500件以上の団体を評価・認証し、その知見と経験を活かしてNPOのガバナンス強化を支援しています。2025年には「グッドギビングマーク制度」を開始し、基準を満たした団体に認証を付与。信頼の可視化と寄付・協働の促進を後押ししています。
https://goodgiving.jcne.or.jp/
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